夏休みは、子どもがお家で過ごす貴重な時間が増えるチャンス。
「せっかくなら英語にも触れさせたいけれど、勉強っぽいのは嫌がる…」そんな保護者の声をよく聞きます。
そこでおすすめなのが、英語絵本。カラフルな絵とリズムのよい文章で、楽しく・自然に英語に親しむ絶好の入り口です。
この記事では、2025年最新版・小学生向けの英語絵本おすすめ名作13選をご紹介。何十年も読み継がれている英語圏の家庭や学校でスタンダードな名作揃いです。
英語教育関係者や保護者からの支持も高い英語絵本を活用して、英語が初めての子にも無理なく始められるよう、目的別・レベル別に選び方のコツもあわせて解説します。
英語絵本を読むメリットとは?
英語学習をこれから始めたいと考えているご家庭にとって、「どうやって子どもに英語を好きになってもらうか」は大きなテーマです。その答えのひとつが「英語絵本」。実は、英語絵本には単なる“読み物”以上の価値があります。ここでは、小学生に英語絵本をおすすめする4つのメリットをご紹介します。
語彙・表現力の自然なインプット
英語絵本は、繰り返しの表現や日常的な単語がふんだんに使われており、子どもが自然な形で英語に触れることができます。たとえば、「What do you see?」のような簡単なフレーズでも、何度も登場することで、意味を推測しながら吸収していくことが可能です。学校の教科書では出てこない“生きた英語”を学ぶには、絵本のストーリーがとても役立ちます。
発音やリズム感を養える
英語には、特有のリズムや抑揚があります。絵本の多くは韻(rhyme)が効いていたり、音読に向いたテンポのよい文で構成されているため、音声や動画も併用して読み聞かせすれば、自然と英語の音に慣れていきます。これは、将来のリスニング力やスピーキング力の土台にもつながります。
読書習慣 × 英語学習が両立できる
読書の時間をそのまま英語学習の時間に変えられるのも大きな魅力です。本を楽しむ感覚のまま英語に触れられるので、子どもにとってストレスが少なく、継続しやすいのが特徴です。
親子のコミュニケーションツールにもなる
英語絵本は、親子の対話のきっかけにもなります。一緒に音読をしたり、絵を見ながら内容を想像したりすることで、自然な会話が生まれます。たとえ保護者が英語に自信がなくても、「一緒に楽しむ姿勢」が子どもにとっては何よりの励みになります。
このように、英語絵本は「学ぶ」だけでなく、「感じる」「楽しむ」英語の入り口として、非常に優れたツールです。
英語絵本の選び方
英語絵本を取り入れてみたいと思っても、「どれを選べばいいのかわからない」と感じるケースは少なくありません。特に夏休みから英語学習を始めようというご家庭にとっては、最初の1冊が子どもの印象を大きく左右します。
最近では、多くの図書館でも英語の絵本が借りられるようになっており、気軽に手に取れる環境が整ってきました。電子書籍も便利ですが、初めて英語絵本に触れる場合は“紙の本”がおすすめです。ページをめくるワクワク感、指でなぞる感覚、絵の鮮やかさなど、視覚・触覚・感情を同時に刺激してくれます。
「英語の理解レベル」から選ぶ目安
絵本選びで大切なのは、子どもの「今の英語力」と「発達段階」に合ったものを選ぶことです。以下を目安にしてみてください。
レベル1:英語にまだあまり触れたことがない/単語レベルで少し知っている程度
- 目安:まだ読めない or 単語がちらほらわかる程度/~低学年
- 絵本の特徴:絵が大きく、1ページあたりの文章が短い(2~4語)繰り返し表現やリズムがある絵本。
レベル2:英語の音や表現にある程度慣れてきた/短い文章が少し読める
- 目安:アルファベットが読める/簡単な単語の意味がわかる/音読の真似ができる/低学年~
- 絵本の特徴:簡単なストーリー構成があり、1文の長さや語数がやや増える
レベル3:簡単な英語の文章が理解できる/自力で絵本を読んでみた経験がある
- 目安:英語で質問されるとなんとなく返せる/短い文が理解できる/文脈で意味を推測できる/中高学年~
- 絵本の特徴:物語性があり、ページごとに複数文を含む。会話や感情表現も豊富。
選び方の3つの軸
絵本選びの際は、以下の3つのポイントを意識すると失敗が少なくなります。
- 絵が豊かでわかりやすいか
絵だけでストーリーがある程度追えるものは、理解を助け、子どもの集中力も続きやすいです。 - 短く、テンポのよいストーリーか
読み切りやすく、繰り返し読みたくなる構成がベスト。1回5分程度で読めるものが理想です。 - 子どもの興味に合っているか
動物、冒険、ユーモア、乗り物など、子どもの好きなテーマに合わせることで「もっと読みたい!」気持ちを引き出せます。
小学生におすすめの英語絵本 名作13選
夏休みは、子どもたちがじっくり読書に取り組める絶好のチャンス。特に英語絵本は、遊びながら自然に英語のリズムや表現を身につけることができる優れた教材です。
今回は、英語が初めての子から少し読める子まで、対象年齢・英語レベル・ポイント・ジャンル・簡単なあらすじを踏まえ、厳選した13冊をご紹介します。
どれも英語圏の家庭や学校をはじめ、世界中で何十年も読み継がれ、教育現場や家庭でも高い評価を受けている定番・名作。「はじめての英語絵本」として選んでも、「もっと読みたい」に応えるラインナップとしても最適です。
レベル1:初心者・低年齢向け
1. Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?
『くまさん くまさん なに みてるの?』

「くまさん、くまさん、なにみてるの?」と動物たちが順に現れ、お互いに見たものを答えていく、色と動物の繰り返しが楽しいリズム絵本。
- ジャンル:動物・色彩・繰り返し表現
- ポイント:同じ文型の繰り返しでリズムよく読める。カラフルな動物たちが登場。
- こんな子におすすめ:絵本のリズムや繰り返しが好きな子。音読が楽しくなるタイプ。
2. Dear Zoo
『おとどけものです。』

ペットがほしくて動物園にお願いすると、いろんな動物が箱に入って届く。でもどれも理想のペットではなくて…?しかけも楽しいやりとりの繰り返し。
- ジャンル:動物・しかけ絵本・問いかけ形式
- ポイント:「○○を送ってくれたけど…」の繰り返しが楽しい。しかけが多くて飽きにくい
- こんな子におすすめ:動物が好き・好奇心旺盛・しかけ絵本が好きな子。
3. Goodnight Moon
『おやすみなさい おつきさま』

静かな部屋の中で、ひとつひとつに「おやすみなさい」と声をかけていくやさしい語り口。子どもの夜の気持ちに寄り添うベッドタイムストーリー。
- ジャンル:生活・ナイトタイム・リズム絵本
- ポイント:寝る前の静かな時間に最適。独特な言い回しが心地いい。
- こんな子におすすめ:夜の読み聞かせ習慣がある家庭。感性が豊かな子。
4. Where’s Spot?
『コロちゃんはどこ?』

ごはんの時間になっても出てこない子犬のスポット。家具の中や扉の裏などを探しながら「ここかな?」と進んでいく、探し絵本+しかけ絵本の名作。
- ジャンル:探し物・しかけ絵本
- ポイント:英語の疑問文 “Is he~?” に親しめる。シンプルな単語と構文。
- こんな子におすすめ:しかけや“探す遊び”が好きな子。繰り返し楽しめるタイプ。
5. Five Little Monkeys Jumping on the Bed
(※ 日本語訳版の出版なし)

もう寝る時間なのに、おふとんの上でぴょんぴょん跳ねる5匹の子ザルたち。1匹ずつ落ちてママが電話でお医者さんに相談するユーモラスな繰り返し展開。
- ジャンル:カウント・ユーモア・リズム絵本
- ポイント:数を英語で覚えるのにぴったり。韻があり音読に最適。
- こんな子におすすめ:テンポのある話が好きな子。歌やリズムが好きな子。
レベル2:初中級・低~中学年向け
6. The Very Hungry Caterpillar
『はらぺこあおむし』

おなかをすかせたあおむしが、月曜日から日曜日までいろんなものを食べて成長。やがてさなぎになり、美しい蝶へと変身する成長の物語。
- ジャンル:成長・食べ物・曜日・数
- ポイント:曜日・数字・食べ物・成長など多彩な語彙に触れられる。
- こんな子におすすめ:日々のルーティンや自然の変化に興味のある子。
7. We’re Going on a Bear Hunt
『きょうはみんなでクマがりだ』

くまを探しに家族みんなで冒険へ。川や草原、雪道を進みながら「こえるしかない!」とテンポよく進むが、最後に待っていたのは…!?
- ジャンル:冒険・自然・リズム絵本
- ポイント:リズムと反復表現で楽しく読める。読み聞かせにも最適。
- こんな子におすすめ:自然や冒険が好きな子。家族で読むと盛り上がる。
8. Pete the Cat: I Love My White Shoes
『ねこのピート だいすきなしろいくつ』

白いくつを履いたネコのピート。いろんな物を踏んで色が変わっても「気にしない!」と歌いながら歩き続ける、前向きでごきげんなお話。
- ジャンル:色・リズム・ユーモア
- ポイント:トラブルがあっても「気にしない」精神が学べる。音楽付き。
- こんな子におすすめ:音楽好きな子。色やファッションに興味のある子。
9. Don’t Let the Pigeon Drive the Bus!
『ハトにうんてんさせないで。』

バスを運転したくてたまらないハトが、読者に「運転させてよ!」とあの手この手でお願いしてくる会話形式。ツッコミたくなるユーモアが満載。
- ジャンル:ユーモア・会話形式
- ポイント:読者に語りかけるスタイルで、対話型英語が学べる。
- こんな子におすすめ:おしゃべり好き、突拍子のない想像が好きな子。
レベル3:中上級・中~高学年向け
10. Frog and Toad Are Friends
『ふたりはともだち』

仲良しのがまとかえるが、手紙を待ったり、はるを探したり、毎日を一緒に過ごす5つのお話。のんびりしたやりとりに友情がにじむ名作短編集。
- ジャンル:友情・日常・短編集
- ポイント:5つの短いエピソードで構成。感情や日常の表現が豊富。
- こんな子におすすめ:じっくり読むのが好きな子。感情を想像する力がある子。
11. Magic Tree House #1: Dinosaurs Before Dark
『恐竜の谷の大冒険(マジック・ツリーハウス 1)』

木の上の不思議な家で本を読んでいたら、恐竜時代にタイムスリップ!兄妹ふたりが冒険の中で出会う驚きとハラハラの展開がたっぷり。
- ジャンル:冒険・ファンタジー・恐竜
- ポイント:物語が長めで読解力が必要。シリーズ化されていて続きが楽しめる。
- こんな子におすすめ:冒険・恐竜・ファンタジーが好きな子。長編で読みたい。
12. I Can Read! My First Series(Amelia Bedelia)
(※ 日本語訳版の出版なし)

さまざまなキャラクターの日常を描いた読み切り短編が中心のシリーズ。
代表作の主人公アメリアは、なんでも文字どおりに受け取ってしまうユニークな家政婦。たとえば「Dust the furniture(家具のホコリを払う)」という指示を、「家具にホコリをかける」と勘違いして行動してしまう。
- ジャンル:日常・友情・動物などバリエーション豊富
- ポイント:シリーズ全体で難易度が段階的。自力読みの練習にぴったり。
- こんな子におすすめ:一人読みを始めた子。シリーズで継続したい時。
13. Dr. Seuss シリーズ(Green Eggs and Ham)
『ドクター・スース シリーズ』

見た目も名前も変な料理「グリーンエッグス・アンド・ハム」。食べたくない主人公に、サムが「○○でも食べられるよ!」「××で試してみてよ!」としつこくすすめ続ける、テンポとリズムがクセになる大騒ぎのやり取り。
- ジャンル:ナンセンス・ユーモア・音の遊び
- ポイント:豊富な韻(rhyme)と造語。英語の“音”を楽しむのにぴったり。
- あらすじ:変な名前の料理をめぐって、登場人物が大騒ぎ。
- こんな子におすすめ:音の面白さに敏感な子。ちょっと変わった個性的な本を読みたい時。
英語絵本をもっと楽しむための工夫
英語絵本は「読むだけ」でももちろん楽しく、自然な英語に触れられる素晴らしい教材です。ですが、少しの工夫を加えるだけで、学びの効果と楽しさは何倍にも広がります。
ここでは、英語絵本をもっと身近に、もっと深く楽しむための具体的なアイデアを3つご紹介します。
好きなページやセリフを英語で真似する
絵本を読み終えたあと、子どもが気に入ったページを一緒に開いて、キャラクターになりきって英語でセリフを真似してみる遊びです。リズムやイントネーションを意識しながら音読することで、英語の「音の感覚」が自然と身につきます。
特に「Pete the Cat」や「Don’t Let the Pigeon Drive the Bus!」のような会話形式や繰り返しのある絵本は、このアクティビティと相性抜群。最初は親がモデルとなって読んであげると、子どもも恥ずかしがらずに声を出せるようになります。
「親子英語しりとり」で語彙力アップ
読み終わった絵本に出てきた単語を使って、英語でしりとりをしてみましょう。たとえば「Cat → Tree → Elephant…」のように、楽しく語彙を復習できます。うまくつなげられないときは、絵本をもう一度開いて「ヒントを探す」ようにすると、自然に復習にもなります。
難しければ「動物だけ」「食べ物だけ」とテーマを絞るとスムーズに始められます。家族みんなで遊べるのも魅力です。
日本語訳版と読み比べてみる
ご紹介した英語絵本には、日本語訳が出版されているものが多くあります。
最初は英語で読んで楽しみ、その後に日本語版を読んでみると、内容の理解が深まるだけでなく、「英語ではこんなふうに言うんだ!」という言い換え表現の気づきや発見が生まれます。
ただし「意味を比べること」が目的になりすぎると、英語そのものを楽しむ感覚が薄れてしまうことも。あくまで“補助的”に使うのがコツです。親子で「この表現、面白いね」と会話が広がれば、それだけでも英語学習のきっかけになります。
「読書ログ」や「英語スタンプカード」で達成感を
1冊読んだらシールを貼る、スタンプを押す、「感想をひとこと書く」など、読書の記録を残すことで、子どもは「やった感」や達成感を得られます。とくに夏休みなど長期休暇には、1冊ずつ記録していくことで、成長が“見える化され、モチベーション維持にも効果的です。
ログカードを作ったり、読んだ本の表紙の写真を撮って並べるのもおすすめ。目に見える達成が、子どもを次の一冊へと自然に導いてくれます。親子で一緒に楽しみながら、英語へのハードルをどんどん下げていきましょう。
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この夏、絵本で“英語の好き”を育てよう
英語を学ぶうえで最も大切なのは、「楽しい!」「もっと知りたい!」という気持ちです。とくに小学生にとって、英語は“勉強”よりも“体験”として触れるほうが自然に身につきやすいと言われています。その点、英語絵本は、ストーリーを楽しみながら語彙や表現に出会える絶好の教材です。
本記事でご紹介した絵本は、どれも子どもたちに長く愛されてきた名作ばかり。英語が初めての子でも無理なく楽しめるものから、読み応えのあるチャレンジ向けの作品まで、幅広くピックアップしました。
ぜひこの夏は、親子で一緒に英語絵本を開いてみてください。
「読む」「まねする」「話す」「笑う」という体験の積み重ねが、やがて子どもにとっての「英語=楽しい!」という感覚につながっていきます。
英語絵本から始まる“親子の英語時間”、この夏こそはじめてみませんか?
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